電子回路
電圧制御電流源
電圧制御電流源と相互コンダクタンス(TransConductance)
図のように左側の入力端子(電圧入力)の両端に電圧を加えると、その電圧Viによって、右側の電流源の電流Ioが決まる物を電圧制御電流源と言います。その電流と電圧の関係を表した物が相互コンダクタンスです。
単位は、S(ジーメンス)、記号はGです。電流Ioは入力電圧Viを使って、
のように表せます。
理想的には、入力インピーダンスZinは∞、出力インピーダンスZoutも∞です。
では、図−2のように接続してみます。この場合は、Io=gm*Viで gmの逆数をRと置くと
となり、この回路は、電圧制御電流源の1/gmに等しい抵抗Rになります。
増幅器
この電圧制御電流源を用いて、電圧増幅器を作ると図のようになります。
この電圧利得Avは
のようになります。
ここで、gmを逆数にしてみましょう。ここでGmの逆数はreで表します。単位は(Ω)です。
このように表すと、抵抗比になっていて、増幅器として働くための負荷抵抗とreの比が1を超えないといけないことが分かります。利得は、式
のようになります。
OTA(Operational Transconductance Amplifier)とは電圧制御電流源のことです。前の章で書いたとおりの動作をする物です。