Circuit 002 of Kairoya

電子回路

電圧制御電流源

電圧制御電流源と相互コンダクタンス(TransConductance)

図のように左側の入力端子(電圧入力)の両端に電圧を加えると、その電圧Viによって、右側の電流源の電流Ioが決まる物を電圧制御電流源と言います。その電流と電圧の関係を表した物が相互コンダクタンスです。
gm1.jpg
単位は、S(ジーメンス)、記号はGです。電流Ioは入力電圧Viを使って、
Ioqegmvi.jpg
のように表せます。
VCCS.jpg
理想的には、入力インピーダンスZinは∞、出力インピーダンスZoutも∞です。
では、図−2のように接続してみます。この場合は、Io=gm*Viで gmの逆数をRと置くと
Io1.jpg
となり、この回路は、電圧制御電流源の1/gmに等しい抵抗Rになります。

VCCS2.jpg

増幅器

この電圧制御電流源を用いて、電圧増幅器を作ると図のようになります。
この電圧利得Avは
av1.jpg
のようになります。
ここで、gmを逆数にしてみましょう。ここでGmの逆数はreで表します。単位は(Ω)です。

このように表すと、抵抗比になっていて、増幅器として働くための負荷抵抗とreの比が1を超えないといけないことが分かります。利得は、式
av_re1.jpg
のようになります。

OTA(Operational Transconductance Amplifier)とは電圧制御電流源のことです。前の章で書いたとおりの動作をする物です。

関連項目:バイポーラトランジスタのトランスコンダクタンス

buttonPrev1.jpg

ButtonNext1.jpg

半導体

半導体に関して

電気伝導と半導体物性、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタの特性に関する記事です。ここでは、設計に必要なパラメータと半導体物性による各素子の特性の関連に関しても言及しています。

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電子回路

電子回路

電子回路の基礎と応用に関しての記事です。基礎的な回路理論とバイポーラトランジスタ、MOSトランジスタを用いた回路理論の関連に関して書いています。

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エミッタ接地増幅器LinkIcon
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Simulation

Simulation

LTSpiceを用いてシミュレーションを行っています。

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Appendix

付録、参考文献

電子の速度
参考文献