電子回路
増幅回路(4)
エミッタ接地増幅器(出力抵抗)
次は、出力抵抗を考えます。
バイポーラトランジスタではrc,FETではrdと言う形で等価回路の電圧制御電流源に並列にかかれています。エミッタ、またはソースが直接、グランドに接続されているエミッタ(ソース)接地増幅回路では、等価回路からも分かるように出力抵抗はrc、またはrdです。
エミッタ接地増幅器(出力抵抗その2)
icはgmVin'+rcに流れる電流とおいて、計算を始めます。また、Vinはグランドに接続されているので、Vin'=-Veとなります。
後は図を見て分かるとおりです。
ここでも、重要なのは、
ここでいつもの通り、gm=1/reとおいてみます。
となり、示すとおり、RoutがREによって大きくなっていることです。
これは、後に述べる定電流回路やカレントミラー回路を構成するとときに大事なことです。
その他の回路
さて、その他のトランジスタを用いた増幅回路を考えてみます。
エミッタ接地はCommon Emitter Amplifier (共通エミッタ増幅器)とも言うように、エミッタ(ソース)を入力と出力で共通に使い、ベースを入力にしています。
では、コレクタを入力には使えないのでしょうか?コレクタを入力にするとコレクタ抵抗は大きく、また、コレクタ入力でのベース電流はあまり変化しません。したがって、増幅器には向かないことがわかります。では、コレクタを共通にした増幅器はどうでしょう?
コレクタを共通にして、ベースを入力にしたときは、エミッタの電流をベース電流で大きく変化させることができるので、使えそうです。
もうひとつ、ベースを共通にした場合はどうでしょう。これは、あとで述べますがエミッタに信号を入力した場合、電流の増幅はできませんが、電圧利得はあります。
従って、ベース接地増幅器はできます。